DAC出力とファンクションジェネレータの設定
ファームウェアのアップデート
DAC機能は、Cosmo-Z Mini、Cosmo-Z Mini2または拡張DACボードが搭載されたCosmo-Z Type-C基板で使用できます。
Cosmo-Z Type-C基板でDAC機能を使用するには、
コマンドでDACを有効にしたファームウェアをダウンロードしてください。
DACマニュアル
DACの操作方法についての概要は下記のファイルをご覧ください。
DAC操作コマンド
DACの操作はUSBシリアルのコンソールか、SSHから以下のコマンドで行います。
チャネル番号はCosmo-Zの場合は1~8、Cosmo-Z Miniの場合は1~2となります。
コマンドには、show、func、on、off、freq、ampl、offset、load、duty があります。
周波数の設定で1.0MHzや100kHzを指定したい場合には、補助単位(M k)が使用可能です。
電圧の設定には0.4とV単位で指定するほか、100mのように補助単位(m)が使用可能です。
電源投入時には出力OFFとなっているため、最初にdac 1 on の操作が必要です。
?
コマンド名 | 機能 | 引数 |
show | 現在の状態を表示する | なし |
func | 出力波形を設定する |
sin |
on | 波形を出力する | なし |
off | 波形の出力を停止する(0V出力) | なし |
freq | 周波数を設定する | 周波数(Hz) |
ampl | 振幅を設定する | 振幅(V) |
offset | オフセット電圧を設定する | 電圧(V) |
load | 負荷抵抗値を設定する | 負荷抵抗値(Ω) |
duty | パルス出力のときのデューティー比を設定する | 0~100 |
?
操作コマンドの例
周波数1.2MHzの正弦波出力。50Ω負荷に対して振幅0.5V。
周波数312.5kHz のこぎり波 0V~0.5V
出力波形は正負電圧となるので、オフセットを加えることで0~0.5Vの波形としています。
周期333us、デューティー比20%のパルス
各波形は正負の電圧で出力されるため、±(amplコマンドで設定された振幅)となります。
例えば、ampl 0.5とすると、-0.5V~+0.5Vまで変化する波形が出力されます。
0V~0.5Vの矩形波を出力したい場合は、ampl 0.25 offset 0.25と設定します
周期10us、振幅-0.5V、デューティー1%のパルス
squ(矩形波)はデューティー比50%の矩形波であるのに対し、pulseはデューティー比可変のパルスとなります
デューティー99%のパルス波形とすることで1%の細い負のパルスを作ります。オフセットをマイナスの電圧にすることで、負極性のパルスとしています。
更新レート1MHz、振幅0.1Vの疑似乱数
乱数波形(noise)は、XOR128による疑似乱数です。周波数で設定されたレートで波形が更新されます。
ユーザ波形出力
Cosmo-ZのDACコアにあるadcdata_ip[111:0]ポートは、14bit×8chの単純なバスとなっています。
func user 1 を指定すると、このバスの[13:0]がDACから出力され、
func user 2?を指定すると、このバスの[27:14]がDACから出力され、
・・・
func user 8 を指定すると、このバスの[111:98]がDACから出力されます。
ユーザ回路から送信されたデータはamplで乗算されてoffsが加算されます。ユーザ回路のデータをそのまま出力したい場合は、ampl 0.5 offs 0を指定してください。
出力負荷設定
本DACの出力インピーダンスは50Ωであるため、50Ωのインピーダンスの負荷をドライブすると振幅が半分に減ってしまいます。
そこで、あらかじめ負荷のインピーダンスを指定しておいて、ファンクションジェネレータの出力電圧を補正する機能があります。
例えば、
とすると、50Ωの負荷に対して0.2Vの振幅が加わるように実際には0.4Vで出力します。この電圧が0.5Vを超えないようにしてください。すなわち50Ωの負荷を駆動できる最大電圧振幅は±0.25Vとなります。
非公開のコマンドを使えば±0.5Vの出力(すなわち±1.0V出力)は可能。
負荷インピーダンスを∞(または、非常に高い)を設定したい場合はload 0 または、
load 9999と指定してください。