LLD/ULD(Lower/Upper Limit Discriminator)

LLD/ULDは、信号のパルス高さが、閾値より高いか低いかでゲート信号を発生させる回路です。

LLD/ULDは正負のパルスに対応しており、LLDが12.89mVと指定された場合は、+12.89mV以上あるいは-12.89mV以下のパルスを入力したときにゲート信号を発生します。

ゲートとトリガ

信号の電圧の絶対値がLLDを超えたときにゲート期間が開始し、信号の電圧の絶対値がLLD未満になったときにゲート期間が終了します。

信号の振幅の絶対値がULDを超えなければ、ゲート期間が終了するタイミングでトリガ信号が発生します。

 

ゲート期間中の振幅の絶対値がULDを超えた場合は、ゲート終了のタイミングでのトリガの発生が抑止されます。

 

LLD/ULDの効果

MCAで得られた次のスペクトラムは、LLD=0.21mV,ULD=499mVで、ほぼすべてのパルスを検出した場合のものです。

 

ここで、LLD=100mV,ULD=125mVに設定します。

 

100mV~125mVの範囲のパルスだけが計測されるようになります。

 

LLD/ULDを設定すると不要なイベントをフィルタすることができます。