汎用パルス信号処理
UPPの構造
Cosmo-Zでは放射線信号処理に使われるパルス信号の処理回路を、
汎用パルス信号処理(UPP:Universal Pulse Processing)と呼びます。
UPPには、TFA、CFD、BLR、LLD、ULDおよび汎用のゲートおよびディレイ生成回路が含まれます。(将来的には、Coincidence、Veto回路も実装されます)
次の図に、UPPの全体構造を示します。
- TFA(Timing Filter Amplifier)・・・CR微分-RC積分回路で波形を整形する
- BLR(Base Line Restorer)・・・無信号時の電圧が0になるようにする
- CFD(Constant Fraction Discriminator)・・・正確なタイミングを算出する
- Trapezoidal Shaper・・・弾道欠損の波形整形。半導体検出器の場合に使う
- Gate Generator・・トリガを遅延させたり広げたりする
- LLD/ULD・・パルスの高さに上限下限を設けてトリガを発生させる
- Peak Hold・・ピークの高さを保持する
- Linear Gate・・ゲートが発生しているときだけ信号を通過させる
UPPは波形を整形して出力するとともに、入力したパルスの波高値を計測してMCAに送ります。
ライセンスと制限
UPPはFPGA内のハードウェアで実装されているため、「放射線計測回路&MCAオプション」を付けたFPGAでのみ利用できます。